代表取締役内田進ブログ
NO.24 日本みつばち その2
NO.18でお伝えした通り、飼育群がゼロになった私ですが、今回とうとう1群を確保しました。
蜂友の芦田様が1群飼っていて、その分蜂を分けていただこうと、待ち箱と写真のような分蜂集合板を柿の木に取り付けていました。
分蜂集合板とは、巣箱の中で新しい女王が生まれると、元の女王はとりあえず巣から出なくてはなりません。新しい住みかが決まっていればそこに直行するでしょうが、たいていの場合近くの木に写真のように固まり(蜂球)になります。
蜂球を作る場所は、木の幹が斜めに傾いているところの下に良く作ります。したがって分蜂集合板も水平ではなく少し斜めに傾けて取り付けます。
分蜂集合板と言うと何か特別な物かと思われましょうが、ただの合板です。その合板につかまりやすくするために、目の小さい金網を張り付けただけのものです。
ちょうど昼ご飯中に、蜂球ができたというので急いで駆けつけました。写真のように固まりになっていました。もちろんこの中心に女王が居ます。
分蜂集合板にくっついている蜂球の一番上にいる蜂は、その下にすべての仲間がぶら下がっているので大変です。必死にしがみついています。
これをどうやって捕獲するかと言えば、写真のような巣箱をさかさまにして、箱の中心を蜂球の真下に持っていき、蜂球の一番上を刷毛でそっと撫でてやります。するといとも簡単に球のまま落下して巣箱の中にボトン!今回は急いで合板で蓋をし自宅に持ち帰りました。
まず一番最初の関門は、巣箱を蜂たちが気に入るかどうかです。気に入らなければいとも簡単に逃亡してしまいます。私の巣箱は一度巣作りをしたことがある巣箱なので安心感は抜群です。
次の関門は、女王が無事に旅行から帰ってくるかどうかです。 新しい住みかに入居した女王は、その後交尾の旅行に出かけます。女王は最初の交尾で一生分の精子を受け取ります。分蜂した群れの中には多くのオスも含まれています。女王の交尾は空中で行われます。たくさんのオスとともに空中に舞い上がり、一番飛翔力の優れたオスと交尾します。
女王は働き蜂に比べ、はるかに長い胴体をしています。オスは働き蜂より丸く大きく、黒い色をしています。このように普通のみつばち(働き蜂)より大きな奴が空中に飛びあがりますから、鳥などの目につきやすくなります。時期的にツバメも子育てをしていますから、懸命に餌を探しています。まさに決死の結婚飛行です。女王が帰還しなければ群れは崩壊してしまいます。
みつばち達を持って帰ってから6日目になります。日中暖かくなったらみつばち達は盛んに出入りをしています。
矢印のみつばちに注目! 後ろ足に黄色いものが付いています。これは花粉です。女王が産卵し、孵化した子に与えるために花粉担当のみつばちは、後ろ足に花粉を団子状にくっつけて帰ってきます。ちゃんと卵を産み、子供が大きくなっている証拠になります。
とりあえずこれで一安心です。春から夏にかけて花が多い好季節にみつばちは巣と群れを爆発的に大きくして行きます。