代表取締役内田進ブログ
NO.18 日本みつばち その1
ただいま自然界では日本ミツバチの分蜂が始まろうとしています。 分蜂については「ユーホームだよりNO.59」「ユーホームだよりNO.67」参照
1年前までは18群も飼育していた日本ミツバチですが、突然の事件「ユーホームだよりNO.68」によりわずか2群になってしまいました。
これには後日談があり、残った2群も越冬できずにとうとう全滅していました。一時は栄華を誇っていて、少々有頂天になっていましたが、今は無一文の身になってしまいました。この春は何としても1群確保したいといろいろなところに空の巣箱をセットしています。
このあたりの分蜂は4月の中ごろから5月の初旬にかけてがピークとなります。
日本ミツバチは新しい女王が生まれると、元居た女王が群れの半数を引き連れて出て行きます。簡単に言うとこれが分蜂です。分蜂に先立ちこの時期にしか生まれないオス蜂が生まれます。そして新居を探すだけの役割の蜂(働き蜂はすべてメス)が新居を探し回ります。設置した巣箱を気に入ってくれれば、探索蜂が多く出入りしだします。多い時には数十匹の探索蜂が巣箱にやってきて、出たり入ったりします。あまりの多さに、本体が入居したのか勘違いするほどのこともあります。
私の巣箱はすでに一度巣作りをしたことのある箱を使っています。天井のスノコにも蜜蝋を塗っています。巣の成分の蜜蝋の匂いにより、ミツバチの安心感が高まります。また写真には花の鉢のようなものが写っています。これはキンリョウヘンというランです。キンリョウヘンの花には、日本ミツバチの探索蜂だけが誘引される物質が含まれています。ほかの働き蜂や西洋ミツバチは見向きもしません。(ただし、オス蜂も誘引されます。)近くに探索蜂がいると、必ず我を忘れて狂ったように花にたかってきます。しばらく置いていても蜂が近寄らない時は、近くに分蜂前の日本ミツバチの巣が無いという事になります。
巣箱の前に白い丸いものを吊るした写真があります。これは「週末養蜂家の二ホンミツバチショップ」で売られている、キンリョウヘンの誘引成分を合成してる作られた『待ち箱ルアー』というものです。効果はキンリョウヘンの開花期間よりはるかに長い45日間です。かなりお高い代物ですが、これで1群捕獲できたなら安いものだと考えます。
キンリョウヘンに近寄ってきた探索蜂は、花の近くにある巣箱を見つけます。「こりゃ、いいところがあった!」「新しい住みかはここでいいんじゃない?」などと出入りしだします。こうなればしめたもの。探索蜂が来訪しだしてから数日後、遅くとも10日以内ぐらいの、暖かい風のない昼間(私の経験では、午後1時過ぎが一番多い)にその時は突然やってきます。
蜂の嫌いな人には震えが来るような衝撃的な映像ですが、日本ミツバチはこのようなときに群れの中に素手を差し出しても、刺すようなことはありません。
5月初旬を過ぎれば、捕獲の可能性がほぼゼロになってきます。(孫分蜂や逃走群などがあるにはあるが・・・)
何とか1群だけでも確保したいと思っているところです。